2021年1~4月の枚方市における新型コロナウイルス感染状況

現在、新型コロナ第4波が広がり、大阪は特に深刻な状況となっています。今回は枚方市および大阪府における1~4月の新型コロナウイルス感染状況を調べました。参考資料は、枚方市HP(リンク)、および大阪府HP(リンク)の情報です。

 

(1)枚方市において1~4月の4か月間の感染者は1,801人で、これは去年からの累計総数2,665人の約2/3(67.6%)です。図1は、1~4月の感染者数の推移ですが(赤線は1週間の移動平均)、およそ1月中は第3波、2~3月は一旦減少、4月から第4波となっています。そして4月末の時点では、第4波は一旦峠を越えて減少に向かっています。このまま減少に向かえばいいのですが、第3波もよく見ると一旦減少しかけて再び上昇に転じているので、まだ油断は禁物です。感染者数自体も大きな問題ですが、実は今回の第4波は、変異株の広がりにより、様々な点で、これまでと様相が異なっています。

 

(2)まずこの第4波では、子どもの感染が多くなっています。枚方市HPから独自集計した結果、中学生以下の子どもの感染者(通園していない児はHPに記載がないため除く)は、累計115人ですが、うち半数以上の58人が、この4月中の感染例でした。また中学生以下の感染者の割合も、去年12月までは2.4%(21/864人)、第3波中の1月は4.1%(24/583人)だったのが、4月は6.3%(58/902人)と増加しています。この4月の感染例の中には、園児20人以上(+職員10人以上)が感染し市内初の保育所のクラスターとなった例も含まれます。これまでは、中学生以下の子どもの感染事例は、ほぼ親からの家庭内感染に限られる、とされてきましたが、より感染力の強い変異株の影響により、学校や園で広範に感染が広まるリスクが高まっています。

 

(3)もう一つ特徴的なのは、若い世代にも重症化傾向が強まっていることです。ここからは大阪府のデータの引用ですが、例えば20代の重症患者はこれまで稀とされ、実際、1月1人、2月ゼロ、3月1人でしたが、4月に入ると20代の重症患者は12人(うち11人が基礎疾患なし)と急増しました。30代の重症患者も、1月5人、2月ゼロ、3月3人から4月17人(うち16人が基礎疾患なし)と急増しています。死亡例でみても、4月に30代で基礎疾患ない方が2人、亡くなられています。20代30代の健康な方であっても重症化のリスクが高まっています。

 

(4)そして、枚方市でも医療体制が危機に瀕しています。市立ひらかた病院では、コロナ入院患者の受け入れが急増し、4月7日に病床数を26→42床に増やしたものの、すでに上限に達しています(図2)。現場の苦労は極めて深刻と思われます。また、伏見市長が、4月下旬に救急車が搬送できず自宅に戻ったケースが21例あったと報告しています(図3、リンクはこちら)自分自身や家族がそんな状況になった場合を想像してください。日本国内のコロナ死亡数は1万人を超え、既に阪神淡路大震災の犠牲者6千人を上回りさらに日々増え続けています。今回のコロナ禍はもはや大災害と考えるべきで、今後変異株の脅威がさらに高まれば、インドのように1日の感染者数40万人、死者数3千人、というような状況が、他のどこの国で起きる可能性があり、日本も例外ではないです。ワクチンの早急な普及が望まれますが、それまでは、各自がこの大災害の中、自分や家族、大切な人の命を守る行動(=外出を控え自宅で静かにマスクをして過ごす)を最優先で取る必要があります。

 

枚方市香里ケ丘の小児科 保坂小児クリニック