NHK朝ドラ「半分、青い。」の鈴愛ちゃん、おたふくかぜから難聴に

 (番組HPから:リンクはこちら)

話題のNHK朝ドラ「半分、青い。」のタイトルの元となる、ヒロインの鈴愛ちゃんが左耳の難聴と診断される場面が本日放映されました。難聴の原因は、「おたふくかぜ」にかかった後の合併症(いわゆる「ムンプス難聴」)でした。ムンプス難聴は、国立感染症研究所の推計では国内で年間700-2300人の子どもが発症しているとされ(リンクはこちら)、治療法がなく一生涯続くため、決して軽視できない病気です。おたふくかぜ、およびムンプス難聴を予防する唯一の方法は、予防接種を受けることです(鈴愛ちゃんの発症はドラマの設定では1980年であり、残念ながらその時点では日本にはおたふくかぜワクチンは存在していませんでした)。現時点でもまだ日本ではおたふくかぜワクチンは定期接種ではなく、約4年周期で大きな流行を繰り返しています。一方、定期接種1回の国ではおたふくかぜの患者が90%減少、定期接種2回の国では99%減少したとされています。是非子どものうちに、ムンプス難聴のリスクを最小限にするために、おたふくかぜワクチンの2回接種を受けましょう。

1971年生まれの鈴愛ちゃん、2018年の今なら47歳ですが、もし子どもがいたら、きっと我が子にはおたふくかぜワクチンを受けさせているんじゃないかと思います(今後の展開で、そんなシーンを期待してしまいます)。

 

枚方市香里ケ丘の小児科 保坂小児クリニック