カテゴリ:最新トピックス



2020/09/13
来月10月からワクチンの規則が2点、変更になります。 ①令和2年8月1日生まれ以後の児より、ロタウイルスワクチンが10月1日から定期接種(無料)になります(7月末までに生まれた方は、残念ながら対象外です:例えばロタワクチン1回目が9月で2回目を10月に、という方は対象外になります)。...
2020/08/19
予防接種や健診で受診された際に、離乳食の相談を受けることがあります。その中で、食物アレルギーで最も多いとされる卵のアレルギーを心配して、①赤ちゃんの卵を食べる時期を遅らせる、②ママさん自身が卵を食べるのをやめる、③念のためのアレルギーの血液検査を希望する、といったケースを少なからず見かけますが、近年は、これらはいずれも不要であることが明らかとなり、むしろ有害であるとも言われています。 厚生労働省からの「授乳・離乳の支援ガイド」が去年(2019年)、12年ぶりに改定されました(リンク)。これは、妊産婦や子どもに関わる医療従事者向けのものであり、いわば、一般の方への離乳食指導を行う際の公式な指針です。そして、今回の改定で大きく加筆修正されたポイントの1つが、食物アレルギーに関する記述です。 まず、①に関して、「特定の食物の摂取開始を遅らせても、食物アレルギーの予防効果があるという科学的根拠はない」(p33)ことが明記されています。そして、「離乳の進め方の目安」の表(p34、コラム内に添付)に、卵の開始時期について記載があり、離乳初期(生後5~6か月頃)に、「つぶしがゆから始める~慣れてきたら~つぶした豆腐・白身魚・卵黄等を試してみる」と、あります。標準的には、5か月からつぶしがゆで離乳食を開始し慣れてきた後になるので、生後6か月頃が、卵黄の開始時期となります。その際、大切なのは、「固ゆでした卵黄」(p32)、すなわち十分に加熱したゆで卵の卵黄を取り出して使用する点です。その理由は、卵黄より卵白の方がアレルギーを起こしやすく、卵白を後回しにする必要があるためです。そして、開始時の1日量の目安は、「離乳食用のスプーンで1さじ」です(p32)。そして、ゆっくりと、「子どもの様子を見ながら量を増やして」(p32)いきます。その後の目安は、生後7~8か月で卵黄1個程度、卵黄で問題なければ卵白も開始して全卵(卵黄+卵白)1/3程度、生後9~11か月で全卵1/2程度、1歳頃で全卵1/2~2/3程度、と記載されています(p34)。 以上のように、現在の離乳食指導では、なるべく早く食べ始めて慣れさせた方が食物アレルギーの予防によい、とする考えが標準となったのですが、実は、それに関する国内外の研究が進んだのは、わずかここ5年程度のことで、その代表的な研究の1つが、2016年の日本の国立成育医療研究センターからのものです(リンク)。生後6か月から少量の卵成分を食べ始めた児の1歳時点の卵アレルギー発症率は、食べなかった児の8割も少なかった、との結果から、「離乳期早期の鶏卵摂取は鶏卵アレルギー発症を予防」する、逆に卵成分の摂取が遅いと、アレルギーのリスクが高まると結論付けられたのです。そして、この発表は、当時大きく報道され、離乳食の考え方を大きく変えるきっかけになりました。 また、②に関しては、「妊娠及び授乳中の母親が特定の食品やサプリメントを過剰に摂取したり、避けたりすることに関する効果は示されていない」「子どものアレルギー疾患予防のために、母親の食事は特定の食品を極端に避けたり、過剰に摂取する必要はない」と明記されています(p19)。妊婦さんや授乳中のママさんがアレルギーを心配して卵などを避ける必要は全くないのです。逆に一部の食品を避け続けることで、母体の栄養バランスや体調・ストレスへの影響が危惧されます。 そして、③に関しても、今回のガイドには、離乳食開始にあたっての血液検査の必要性についての記載は一切ありません。実は、アレルギーの血液検査は、あてにならないことが多いのです。例えば、厚生労働省が昨年度発行した「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン2019」(リンク、PDFファイル)では、「血液や皮膚の検査結果だけで食物アレルギーを正しく診断することはできません。IgE 抗体検査が陽性であっても、実際はその食品を食べられる子どもが多いのも事実です。」と明記されています(p31)。「離乳食開始前の念のための血液検査」は不要な採血であり、逆に本当はアレルギーでもないのに除去されてしまう危険性がある、との指摘もあります(小児科オンラインから、リンクはこちら)。そして、本来必要な栄養がとれなくなるだけでなく、アレルギーでもないのに除去を長期間続けてしまうことで、逆に本当にアレルギーになってしまうこともわかってきたのです。 「授乳・離乳の支援ガイド 2019年版」が発表されて以後、他の離乳食関連の一般書物や解説記事も、一斉に内容の変更が進んでいます。もしお手元にある、離乳食に関する書物が2018年以前のものであれば、内容が古い可能性があり、注意が必要です。離乳食とアレルギーに関する考え方は近年大きく変化しているので、解説記事はなるべく最新のものを参照するようにしましょう。 最後に、離乳食と食物アレルギーの関係についての参考記事を2つ、紹介しておきます。 FNNプライムオンライン:母さんが心配する赤ちゃんの卵アレルギー…早い時期から食べた方が予防できることが判明(リンク) 朝日新聞デジタル:卵や乳製品はいつから? 離乳食の進め方、国の指針改定(リンク) 枚方市香里ケ丘の小児科 保坂小児クリニック
2020/08/08
6~7月における全国の小・中・高校生(特別支援学校含む)の新型コロナ感染者は242人であった、と文部科学省が発表しました(リンク)。その内容を以下にまとめてみました。※内容の一部は報道されています(リンク)。...
2020/08/02
現在、新型コロナウイルス感染症の第2波とみられる流行が広がっています。枚方市でも、7月中旬以後に急激に増えています。そこで、今回は、6~7月に判明した枚方市内居住者の感染者を抽出して枚方市内の感染状況を分析し、併せて、前回5月24日に報告した第1波の38例の分析結果(リンク)と比較しました。参考資料は、大阪府HP(リンク)、および枚方市HP(リンク)の情報です。 (1)枚方市居住者の感染者は、5月の最終報告(5月20日)以後は、6月19日と7月2日に各1人、と散発的でしたが、7月15日以後ほぼ連日報告があり、7月31日までに62人の報告がありました。枚方市の人口40万として感染率0.016%です。大阪府全体の人口880万のうち6-7月の感染者2274人(感染率約0.026%)、大阪市の人口275万のうち6-7月の感染者1087人(感染率0.040%)に比べても低く、この違いは人口密度や繁華街の規模の違いによるものと考えられ、第1波と同様の傾向です。62人中、男性33人/53%、女性29人/47%と、男性の方にやや多い傾向も第1波と同じです。 (2)報告数の推移をグラフ1に示します。感染のピークは7月25日の19人でした。第1波時のピークは5人(4月7日)で、これを大幅に上回っています。大阪府の今回のピークは現時点で7月29日の221人で、これも第1波のピーク92人(4月9日)を大きく上回っています。ただし現時点ではまだ収束の気配はなく、今後新たなピークが出現する可能性はあります。 (3)年齢別の分布をグラフ2に示します。最も多かったのは10代の18人(29%)、続いて20代の17人(27%)で、第1波では「50代・40代が多く、10代はゼロ、20代は2人」であった点と大きく異なります。しかし、10代18人の内訳は、小学生・高校生がゼロ、中学生が1人で、大学生7人・専門学校生3人・職を持つ人7人であり、ほとんどが18歳以上です。一方、今回、10歳未満はゼロでしたが、第1波でも1人であり、10歳未満の子どもは感染しにくいことがわかります。興味深いのは、大阪市内では、最も多いのが20代の576人(53%)とこの年代で半分以上を占め、次いで30代の215人、40代81人と続きますが、10代はその次の67人(6%)と少なく、大阪市内では繁華街に出入りする従業員やお客の年代(20~40代)に大きく広がっていることが伺えます。 (4)今回の62人中、報告時点で軽症が57人、無症状が5人で、重症はゼロでした。また、枚方市居住者の死亡者数は、第1波の期間は3人でしたが、6-7月の期間はゼロでした。大阪府全体では、6-7月の感染者2274人中、死亡者は6人(死亡率0.26%)で、第1波の死亡率4.4%から大幅に低下しています。府内の死亡者6人の内訳は、50代・60代・70代が各1人(全て基礎疾患あり)、80代が3人でした。大阪府全体の2274人中、50代以上の418人(18%)に限っても、死亡率1.4%(=6/418)で、第1波と比べて低い死亡率となっています。しかし、死亡者数の動きは感染者数の動きから2-3週遅れて変化することがわかっています。今回の感染者数は7月後半から大きな波になっているので、これから8月上旬~中旬にかけての死者数が大きく変化する可能性はあります。 (5)まとめ:今回の解析から、枚方市居住者における新型コロナウイルスの第2波は、他でも指摘されている通り、20代前後の若者が中心で、10代でも多くが18歳以上です。そして軽症または無症状ばかりです。一方、現時点では、6-7月の市内の死亡者はゼロですが、全体の感染者数が増えると、重症化リスクが高いとされる高齢者の数も増え、それにつれて数週間後に死亡者数が増える可能性はあり、注意が必要です。 少なくともこれまでは、枚方市内の保育園・幼稚園・小学校で子どもが感染した事例はありません(過去、市内で唯一の未就学児感染例も、両親からの家族内感染でした。この報告は3月22日であり、以後4か月以上、小学生以下の子どもの報告はありません)。また、7月下旬に、市内中学校の生徒1人と教師1人の感染事例がありましたが、その後同校の教師・生徒354人のPCR検査は全て陰性であったことから、中学生レベルでの感染も極めて低いと考えられます。一方で、他の地域では、中学校レベルで小規模ながらクラスターが否定できない事例も報告されている点は留意すべきです(大東市の事例:リンク)(京都市の事例:リンク)。いずれにしても、感染した若手スポーツ選手や若手芸能人のほとんどが、復帰後ほぼ元のレベルで活動できているのを見ても、子どもや若者は感染しても軽症か無症状であり、自身の健康を害する恐れは全くないと言えます(※)。一方で、子どもや若者から、重症化リスクが高い高齢者には感染させない、という点は強調する必要があります。 (※)糖尿病の持病を持つ28歳の大相撲力士が5月にコロナ感染により亡くなられましたが、これは、現時点で、国内最年少の死亡例と考えられています(リンク)。この例では、力士特有の肥満体型のため肺炎になれば心臓や肺により大きな負担がかかること、糖尿病により血栓が急速に増悪して多臓器不全に至ったと考えられること、など、一般人では極めて起こりにくい、非常に稀なケースと思われます。 (※※)今回の解析は、大阪府のデータから枚方市居住者を抽出して解析したものですが、例えば市内にある高校・大学は、市外からの通学者も多く、また、くずはモールでは数店舗で従業員の感染が確認されてますが(リンク)、市外からの従業員も多いと思われます。そのため、今回の解析が枚方市内の感染状況を、一部正確に反映していない可能性はあります。 枚方市香里ケ丘の小児科 保坂小児クリニック
2020/06/04
新型コロナウイルスの影響により、枚方市保健センターでの4か月児健康診査の集団健診が長らく中止されていますが、その代替として、当院含む市内の小児科クリニックでの個別4か月児健康診査が開始されました(9月末まで)。対象は、昨年10月から今年5月までの間に生まれ、まだ4か月健診を未受診の児です。昨年10月26日から今年5月までの間に生まれた児に対しては、枚方市より、順次、ご案内と用紙が郵送される予定で、一部の方は既に届いておられることと思います(枚方市からのご案内:リンクはこちら)。昨年10月1日~10月25日の間に生まれた児は、ほとんどがすでにセンターでの健診を受けられていると思われますが、都合が合わずまだ4か月健診を未受診であれば、今回の個別健診の対象になります。お子様の発達発育をチェックする上でとても大切な健診となりますので、該当する方は、当院までご連絡ください。 枚方市香里ケ丘の小児科 保坂小児クリニック
2020/05/24
現在、大阪府の緊急事態制限も解除となり、感染状況も一旦は収束しつつある状況となりました。そこで、主に大阪府HP(リンク)の情報(5月23日時点)から枚方市居住者分を抽出し、枚方市HP(リンク)の情報も加えて、これまでの枚方市内の感染状況を分析してみました。...
2020/04/20
現在、新型コロナウイルス感染症への対応として、不要不急の外出制限が求められていますが、乳幼児期のワクチン(予防接種)は、不要不急の外出には該当しないとされています。逆に、これらのワクチンは、これまで通り、きちんと予定を立て効率よく受けていただく必要があります。ワクチン接種を少しでも効率よく受けるために知っておいてほしいことは、日本脳炎ワクチンが生後6カ月から受けることが可能である、という点です。 日本脳炎ワクチンの『標準的な』接種は3歳から、とされています。その理由は、長年、日本脳炎を発症する年齢は3歳以上で、3歳未満で発症することはないだろう、と考えられていたからです。しかし、近年、3歳未満でも発症する例がみられるようになりました(高知県で2009年に1歳児、沖縄県で2011年に1歳児、千葉県で2015年に生後11か月児)。それを受けて、現在、日本小児科学会では、地域によっては、生後6カ月からのワクチン接種を推奨しています(リンクはこちら)。それに合わせて、生後6カ月からの日本脳炎ワクチンを推奨する小児医療機関が増えてきています。 日本脳炎は、主に夏季に蚊を媒介して発症する疾患であり、地球温暖化により蚊の活動が活発化しリスク地域が広がる傾向があること、国内外の人の移動が盛んになりリスク地域へ移動・移住する機会が増えること、などから、当地域においても、生後6カ月から接種を行う意義は十分ある、と考えています。 また、生後6カ月から日本脳炎ワクチンを始めることで、以下のような多くのメリットがあります。 ①0~1歳の時期は接種を要する他のワクチンが多数あり、時期が合えば同時接種で来院回数を減らすことができる。 ②3歳以後から開始の場合だと、日本脳炎ワクチン接種のためだけの来院となるが、それが不要になる。 ③3歳からの日本脳炎ワクチンをうっかり忘れる方が少なからずあり、そのような接種もれを防止できる。 ④3~4歳児は、最もワクチン注射を怖がる年齢で、接種前から大泣きしたり暴れたりしがちだが、それを回避できる。 ⑤当院のワクチン枠をより多くの方が使えるようになり、有効利用できる。 ⑥現在、緊急事態宣言のもと外出自粛が当分続くが、来院回数を減らせることでその目的にもかなう。 6カ月から開始することによるワクチンの効果は、3歳から開始する場合と同等です(むしろ早くすることで予防も早くできます)。日本脳炎ワクチンの4回目(2期接種といいます)は、これまで通り、9~12歳で行いますので、長期的効果も同等と考えてください。既に3歳になってから日本脳炎ワクチンを受けられた方は、特に新たな対応は必要ありません。 6カ月から接種される場合には、1例として以下のようなスケジュールとなります(他のワクチンの進行具合により別スケジュールもあります) ①6カ月~7か月:日本脳炎(1回目)と、B型肝炎(3回目)の同時接種 ②1歳:日本脳炎(2回目)と、MR・水痘・おたふくかぜ(以上1回目)ヒブ・肺炎球菌(以上4回目)の同時接種 ③1歳半:日本脳炎(3回目)と、四種混合(4回目)水痘(2回目)との同時接種 以上のように、日本脳炎ワクチンの生後6か月からの接種は、メリットが多い、と考えておりますが、もちろん、3歳からの接種をご希望の方には、そのように対応させていただきます。一方、これまで、3歳から接種しましょう、とお伝えしてきた方が、上記をお読みになり、それじゃあ早めに受けます、とか、次の他のワクチンと一緒に受けます、等のご希望があれば、そのように対応します。診察室でも、母子手帳を見て、適応ある方がおられれば、その旨、説明させていただきます。ご希望やご質問ある方は、医師または窓口、電話でご相談ください。 枚方市香里ケ丘の小児科 保坂小児クリニック
2020/02/22
今週号の週刊文春で「子どもに飲ませていい薬、ダメな薬」という特集がありました。最近多くの週刊誌が、同様の特集しているのを見かけますが、今回は子ども向けの薬ということで、興味をもって読んでみました。どれもよく調べ取材した良い記事と感じましたので、記事の一部について、少し解説を加えたいと思います。...
2019/09/29
(厚労省HPから:リンクはこちら)...
2019/07/29
(日本医師会HPから:リンクはこちら)...

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